tksのメモ 第1章 人間中心のテクノロジー
テクノロジーは人間を賢くする可能性と愚かにする可能性を持っている
人間の知的能力には限界があるけれど、人間の可能性を広げる人工の装置(=アーティファクト)を作り出す力がある
賢くしてくれるはずのものが愚かにし得る
認知のアーティファクト=知的な道具
認知を助ける幅広い種類のモノ
物理的なものであろうと心的(メンタル)なものであろうと、認知を助けるものはアーティファクト
物理的:紙や鉛筆、電卓やコンピュータ
心的:読み書きのスキル、算術、論理、言語
人間によって発明されなければ存在することはない
人間の知の大部分はアーティファクトを作る能力から来る
テクノロジーは人の身体ではなく人の心に合わせなければならない
機械にあてはまったからといって人間に応用できるとは限らない
機械中心の見方では欠点になるものも人間中心の見方では長所となる
<機械中心のアプローチ>
人間が持つ欠点=避けられない特徴
人間は注意散漫
人間は文法通りにしゃべることができない
感情が影響して意思決定や思考を曇らせる=非論理的
<人間中心のアプローチ>
人間が持つ欠点=避けられない特徴は、人間中心の見方に立てばすべて理にかなっている
人間は注意散漫
→仕事の種類、ペースを変えれば気は散らなくなる
→それどころかプラスになるかもしれない
人間は文法通りにしゃべることができない
→言語を記述するために学者が作った規則で話をするわけではない
感情が影響して意思決定や思考を曇らせる=非論理的
→人間が作った数学的処理に合わないだけ
機械中心のやり方で振る舞うことを人間に要求するテクノロジーのデザインが悪い
例:航空機事故の75%はパイロットエラーが原因
人間が悪いではなく、機械中心のやり方で振る舞うことを人間に要求するテクノロジーのデザインが悪い
パイロットが悪いではなく、パイロットがミスしやすい設計が悪い
tks.iconユーザーインターフェースの良し悪し問題
ユーザー:〇〇に行きたい
目的地→金額
券売機:〇〇円
金額→目的地
tks.icon別の話だけど、タッチパネル多すぎ問題もある
視覚障害者にはタッチパネルは使いづらいといった話もある
たとえば、音声アシスタントを使って、そうした不便をテクノロジーで解決する方法もある
でも本末転倒感、マッチポンプ感はある
→人間はエラーを犯すことを前提としてテクノロジーはデザインすべき
反テクノロジーではなく人間擁護(p36)
人間の能力を補い、人間に不得意な活動を助け、得意な活動を拡大発展させる
=テクノロジーの人間的な使い方
テクノロジーには副産物、副作用があるが、偶発的で意図的ではない
しかし、副作用が混沌を生み出しかねない
tks.iconじゃあ、放置していいのか問題